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皆さんこんにちは。みどうです。 |
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今回は、ミニPCで有名なメーカーであるMINISFORUMのPC、UN100Lを購入し、同じCPUであるIntel N100を搭載したTRIGKEY製のミニPCと比較しながらベンチマークを取り、その性能や特徴について詳しくレビューしていきます。 |
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MINISFORUMは比較的高スペック寄りのミニPCを多く出しており、中華系ミニPC界隈では珍しく、日本の家電量販店でも取り扱いがあり、安心感があります。今回購入したUN100Lは、Intel N100を搭載した激安ミニPCです。メモリとSSDの容量の組み合わせで価格が変わりますが、最も安い8GBメモリと256GB SSDの組み合わせで、セールと合わせて27,980円で購入できました。 |
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## 開封と外観 |
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まずは開封から。箱の一番上には説明書類が入っています。日本語キーボード使用時の注意点が書いてある紙、日本語ではなくよくわからない紙、多言語対応の説明書(日本語もちゃんと書いてあります)の順に入っています。 |
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本体は本当に手のひらサイズです。その他、ACアダプター、HDMIケーブル、予備のゴム足、2.5インチSSD取り付け用のネジが入っていました。ACアダプターは36Wです。 |
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本体は手のサイズより小さく、可愛いPCです。全体がシルバーで質感はなかなか良いです。天板はMINISFORUMのロゴと文字だけのシンプルなデザイン。正面はCMOSクリアスイッチ、電源スイッチ、USB3.2 Gen2 Type-Aが2つ、イヤホンジャックが付いています。側面は両サイドとも通気口だけ…と思わせておいて、microSDのスロットが付いています。背面は端子がいろいろあります。左から順にHDMI端子、USB3.2 Gen2 Type-Cポート、2.5Gbps LANポート、DisplayPort、USB2.0が2つ、ACアダプターのポートとなっています。 |
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特筆すべき点として、Type-Cのポートがデータ通信だけでなく、ディスプレイ出力およびPD給電に対応している点が挙げられます。PD対応のディスプレイを持っていたり、Type-Cのドッキングステーションを持っていれば、このPCを持ってきて繋ぐだけで直ぐに使えます。持ち運びやすい形状を活かすという意味で、とてもありがたいです。 |
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また、USB Type-Aが計4つ付いているのも、今の時代としては多めです。しかも2.0と3.2が2つずつなので、使い分けできて便利です。底面は吸気口で、中身が透けています。重さも364.5gと非常に軽量です。 |
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## 内部構造 |
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4つのゴム足を引っ張って外し、その下のネジを外すと簡単にアクセスできます。ネジは想像以上に長く、外すとNVMeのSSDと空中配線が目立つ基板が出てきます。 |
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SSDのメーカーはGokepuという聞いたことのないメーカーです。調べてみてもあまり情報がヒットしないので、Samsung製のようなハードな使い方をする場合、交換が必要かもしれません。 |
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Intel製のWi-Fiチップも見えます。空中配線はここから出て、そのまま基板裏に引っ張られています。もう1つの空中配線は2.5インチSSD増設用のSATAケーブルです。これを使って蓋に2.5インチSSDが付けられるようです。使わない人でも、これが付いたままなので少し気になりますね。 |
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さらに4つ小さいネジを外すと基板が取り外せます。裏側はCPUファンで覆われていてよく見えませんが、オンボードのメモリが取り付けられているようです。このPCはメモリスロットがないので、自分で増設したりはできません。N100自体が16GBまでしか対応していませんが、16GB欲しい人は最初から16GBのモデルを買う必要がある点は注意です。立派なCPUファンが付いていますが、TDP6Wの省電力CPUなので、おそらく過剰スペックでしょう。 |
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PCの筐体はプラスチックですが、内側は金属フレームになっています。耐久性とWi-Fiのアンテナを兼ねているようです…と思っていましたが、Wi-Fiアンテナは別に付いているようなので、耐久性だけの金属フレームのようです。 |
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Wi-Fiアンテナについては、裏側がCPUファンで覆われているせいで、表側のWi-Fiカードから長めの配線をする羽目になっています。半田付けされているので勝手に抜けたりはしませんが、分解すると少し危険です。 |
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## 性能評価 |
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初期起動はWindows 11 Homeのセットアップ画面に遷移します。無名メーカーの怪しげなPCと違って安心です。 |
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### スペック |
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* CPU: Intel N100 (4コア4スレッド、基本速度0.80GHz、最大3.4GHz、全コア動作時2.9GHz) |
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* メモリ: DDR5-4800 8GB (オンボード) |
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* SSD: Gokepu 256GB (PCIe 3.0 x1) |
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* GPU: Intel UHD Graphics |
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Windows 11 HomeのOEM版が入っていました。 |
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### ベンチマーク |
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* FF14ベンチ: 4085 (普通評価) |
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* FF15ベンチ: 800 (動作困難) |
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* Cinebench R23: マルチ2468、シングル900 |
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* CPU-Z: マルチ1281、シングル383 |
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* PassMark: CPU 5679、3D Graphics 831、Memory 2173、Disk 4505 |
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* CrystalDiskMark: Seq Read/Write 850MB/s |
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オフィスソフトの起動はスムーズで、オフィスワークにストレスはあまりかからないでしょう。 |
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## TRIGKEY製N100ミニPCとの比較 |
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以前購入したTRIGKEY製N100搭載ミニPCと比較してみると、各ベンチマークでTRIGKEY製の方が性能が高いことがわかりました。しかし、消費電力的にはMINISFORUMが半分程度だったので、性能のTRIGKEY、消費電力のMINISFORUMという結果になりました。 |
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MINISFORUM製は消費電力が低いのに加え、動作音も小さく、扱いやすいPCです。さすがにFF14ベンチは無理そうですが、公式の評価は「普通」で、軽いオフィス作業や動画鑑賞は余裕でこなせます。 |
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## まとめ |
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価格、省電力性、性能、メーカーの安心感、どの視点から見ても良いPCだと思います。TRIGKEY製のミニPCのようにサーバーにする前提でLANが2つ付いている、といった特徴はありませんし、メモリ増設もできませんが、総合的にレベルの高いN100搭載機の決定版と言えるでしょう。 |
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もし安くてそこそこ動くサブPCが欲しい方や、子供に初めてのPCとして渡してみたい方など、是非検討してみてはいかがでしょうか。 |